「医者は抗がん剤を使わない」は嘘!デマに騙されないで!

2人に1人はガンになると言われています。

ガンと宣告されたとき、誰もがショックを受け、「最善の治療はないか」主治医に任せる以外にも、知人に聞いたり、インターネット・SNSで調べる人もいるでしょう。

ガンの治療に対して、インターネットで調べると、病院の治療を否定するような記事も書かれています。

・医者は自分がガンになったら、抗がん剤を使わない

・ガンの手術で寿命は延びない

・抗がん剤がガンを作る

・日本は年々ガンが増加するのは、日本医療が間違っている

悲しい結果を生まないように、注意喚起させていただきます。

医者も抗がん剤を使う

テレビやSNSでも注目されている、整形外科医の高須院長はガンと戦っていますが、「抗がん剤」を使って治療をしています。

成果が思うよう出ていませんでしたが、高須院長の判断で、ある時から通常とは異なる治療を行うことにしました。

その治療は、高須院長のガンでは使用しない、末期がんの患者に使用する「抗がん剤」を、直接ガンに投与するというものでした。

医師であることから、自ら治療方法を探すことができ、さらに、全責任を自ら負ったのです。

通常は、全身に投与する「抗がん剤」だったため、一般の人ならできるはずのない治療です。

この治療はうまくいって、ガンが体の中から消滅したと、報告されました。

詳しく → こちら

※高須院長は2021年10月29日にガン消滅と報告されましたが、それから17日が経過後にガンが再発したと、Twitterで報告されました。高須院長なら、きっと次もガンに打ち勝つと信じています。詳しく→こちら

このことから分かると思いますが、医師も抗がん剤は使用します。

抗がん剤は危険?

「抗がん剤は危険だから、使わない方がいい」そう思っている人がいます。

確かに、抗がん剤は危険です。

私も白血病になり、抗がん剤治療をしてきましたが、危険性がとても高いと、感じるものもありました。

闘病日記

抗がん剤の種類は様々なのですが、病気によって使われる抗がん剤は違い、患者に対し複数の抗がん剤を、分けて使用します。

今は「分子標的薬」と言って、そのガンを集中的に攻撃する抗がん剤もあり、中には体の負担が少ない薬もあります。

抗がん剤を使うことで、様々な副作用は考えられますが、すでに多くのデータがあるため、どんな副作用が起こる可能性があるのかを、医師や看護師は知っています。

だからこそ、何らかの副作用が起きても、しっかり対応できます。

とはいっても「やっぱり副作用や、体に害があるじゃないか!」と思われるかもしれませんが、何もしなければ、ガンが消えることはほぼありません。

ガンが消えた → 詳しく

抗がん剤はたくさんのデータから、有効性が分かっています。

全ての人に効果があるわけではありませんが、現在の最善の治療なで、効果は期待できます。

抗がん剤は標準治療

標準治療」と聞くと、「安い治療ではないか?」と考える方もいるかもしれませんが、現在の最善治療という意味合いです。

「標準治療」の決め方は、専門家が20人ほど集まり、様々な研究結果・データをもとに話し合われます。

一人の医師が判断して決めるのではなく、専門家たちで話し合って決められているのです。

医師一人の判断であれば、その医師の知識のみに頼ることになるため、最善の治療を受けれない可能性がありますが、「標準治療」の場合は、多くの専門家によって決められているので、安心して治療を受けれます。

また、「最先端の医療を受けたい」と思う人も多いと思いますが、最先端が必ずしも最善治療とは限りません。

最先端ということは、その治療法を使った実績が少ないということでもあります。

ただ、効果が高いと期待された治療なので、最先端治療が悪いという意味ではありません。

ガン患者はモルモット?

現代は今までの治療によるデータで、その人に合った、最善の治療を行うことができます。

治療のデータと聞くと、「ガン患者はモルモットになっているのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

病院は全ての患者のデータを残し、電子カルテに記載しています。

ガン患者も同じで、「病気の状態・薬の使用歴・薬を使用後の効果」など、全部データをとっています。

だから、データは患者自身のためでもあり、みんなのためでもあります。

自分のデータが残っているからこそ、薬との相性が分かったり、飲み合わせなども正しく知ることができるのです。

日本ではガンが増加している

先進国でアメリカはガン患者が減っているのに、日本は増加していると言われます。

がんの死亡数の推移(厚生労働省人口動態統計)

アメリカではガン治療で、手術をしなかったり、抗がん剤を使わない」などの噂がありますが、日本のガン治療は間違っているのでしょうか?

そんなことはありません。

日本でガンが増えているのには、原因があります。

日本は高齢者が増加しているから、ガン患者が増えるのです。

出典:Wikipedia 2005年「国立がん研究センター」

60歳くらいから、ガンになる確率が増加しますが、日本人の平均年齢は48.9歳で、アメリカ人の平均年齢は38.6歳です。

出典:総務省統計

日本で「ガン患者が増えている」だけをそのまま信じてはいけません。

その背景も知る必要があります。

医者は自分がしない治療をする

医者の使命は、病気を治すことです。

治る見込みが少ない患者でも、最善の治療をつくため、治療で患者が苦しんでも、辞めることができないのです。

医師本人が、もしガンになった場合は、自分の責任で治療を辞めることができるかもしれませんが、、一般人にはその選択肢ができない場合もあります。

これは、難しい問題なので、簡単には解決できません。

詳しくは → プレジデントオンライン