抗がん剤治療をすると、髪が抜けます。
ただし、全ての抗がん剤で、髪が抜けるわけではありません。
「髪が抜けるという副作用がある抗がん剤」を使う時は、医師も看護師も分かっているため、事前に髪が抜けることを知らせてくれます。
ガンの治療を行う場合、治療の前に、「治療方針」を提示されるので、治療のどの段階で髪が抜けるのかは、患者になれば知ることができます。
そのため、髪が抜ける前に、「医療用帽子やウィッグ」を準備する時間があります。
しかし、初めての抗がん剤で、いつ髪が生え、ウィッグをいつとれるのか不安に思う女性も多いのではないでしょうか?
今回は、抗がん剤の髪の悩みについて解説していきます。
髪の抜け方
抗がん剤で髪が抜ける時は、初めは少しづつ抜け始めます。
手ぐしをすると、抜け毛が気になりだし、手ぐしすれば、するほど抜けるため、キリがなくなります。
次第に、抜ける量が増えていき、お風呂に入れば、排水溝にたくさんの髪が抜けます。
髪を拭く時も、たくさんの毛が落ちるため、掃除しょうとしても、自分が動いた所に髪が落ちるので、キリがなくなります。
看護師さんから聞いたのですが、ほとんどの人が、髪がレースカーテンのようになるそうです。
私の場合(白血病の治療)は落ち武者のようになりました。
どんな風に髪が抜けたのか、経過の写真をお見せします。
入院時は、ロングヘアーでした。
髪が抜ける抗がん剤の前に、ボブにしました。
少しづつ髪が抜け、頭頂部の薄毛が気になりだします。
ボブの状態から、さらに短く切ると、一時的に髪のスカスカ感が分からなくなりました。
髪が抜け始めると、どんどん抜け毛が進行しています。
最終的に、ここまで髪がなくなり、眉やまつ毛も薄くなりました。
ショートから髪を切らなかったのですが、ほとんど髪がなくなって、自分で長い部分だけ切りました。
髪の生え方・いつから生える?
いつから髪が生えるのか?
それは、ほぼ髪がなくなったときから、髪は生えはじめます。
髪がほとんど抜け落ちてから、髪が生えたと気づくのには時間がかかりますが、髪が抜けながらも、チクチクと短い毛が生えてきています。
しかし、その毛が中々育たないんですよね。
髪が抜け落ちて、4~5カ月ほどで、このくらいの髪になります。
生えてくる髪は私だけではなく、みなさん「くるくるのパーマー」の髪が生えてきます。
髪が伸びるスピードが速かったのが、耳の上で、次に襟足でした。
ウィッグをするので、髪がはみ出ないように、カットしなければいけませんでした。
上の写真はストレートパーマ後に撮影したものです。
髪が抜け落ちて半年くらいで、このくらいの髪にはなるので、「髪が抜けて半年、退院して1年くらい」でウィッグはとれそうだと思います。
※治療により退院時期が違うので、一概に退院1年とは言えませんが、目安として受け取ってください。
ウィッグを取るタイミング
上でも話したように、ウィッグを取るタイミングは、「退院一年・髪が抜け落ちて半年ほど」で良いと思います。
ただし、季節によって、ウィッグを取るタイミングは変わるかもしれません。
冬は寒いので、ある程度髪が伸びても、もう少しウィッグを付けて地毛を伸ばしたり、夏に髪がある程度伸びてきたなら、早めにウィッグを取っていいと思います。
元々ロングヘアーの人では、ショートヘアーの自分が嫌に感じるかもしれませんが、意外にショートヘアーも良いと感じる面もあります。
シャンプーが楽で、髪を乾かす時間が短いというメリットがあります。
ロングヘアーとショートヘアーでは見た目は大きく変わりますが、短い髪に慣れればオシャレの仕方が分かってくるので、どのようにセットすれば、自分をキレイに見せることができるのか、自然に分かるよになります。
髪型の参考 → こちら
ウィッグのおすすめ
どのウィッグを買うのかは、自分の好みによって違うと思いますが、あまり高いウィッグを購入できない人には、こちらのウィッグがおすすめです。
価格は3,000円弱ですが、毛がリアルに再現されいます。
毛の色を同系色をミックスさせているため、人口毛でも、自然な人の髪のような見た目です。
だだし、こちらの商品、頭頂部が近くで見ると、ボコボコとしているため、ウィッグだけでは多少違和感を感じます。
私は帽子と合わせて使用していました。
仕事や学校で帽子をかぶることができない人は、あまりおすすめできないかもしれません。
もう一つ注意点があります。
届いた商品は、毛量が多いため、ある程度カットする必要があります。
自分でできる方は少ないと思いますので、美容室でカットしてもらってください。
ウィッグを購入した方は、みなさん美容室で整えてもらって、自然に見えるようにしてもらっています。
ウィッグの中には、ロングヘアーもありますが、お手入れが大変なので、短めのウィッグをおすすめします。
私もロングのウィッグを1つ持っていましたが、お手入れが面倒で、結局こちらのウィッグしか使わなくなりました。
初めはウィッグに抵抗感があるかもしれませんが、良いことがたくさんあります。
髪が抜けたからこそ、ウィッグによって別の楽しみ方があることを知れました。
ウィッグだと髪型が決まっているので、セットにも時間がかからず、いつも同じようにキレイに見せてくれます。
ウィッグの種類を増やせば、色んな髪型を楽しめます。
ウィッグにお金がかかっても、美容室に行かなくてすむという利点があります。
ウィッグのお手入れ
ウィッグは使用後は、くしを通し、毛を整えて収納します。
5回程度使用したら、汚れを取るために、洗浄するのですが、普段使用していたシャンプーでOKです。
コンディショナーとオイルトリートメントをして、ドライヤーで乾かします。
女性は髪が命
女性にとって本当に、髪は命だと思います。
上で紹介したように、髪がないと、女か男か分からないような見た目になってしまいます。
入院中は女性の方はみな、医療用帽子をかぶっていました。
だから、誰がどこまで髪がなくなっているのかは、見ることはできませんでした。
自分の見た目が恥ずかしかったり、髪がないことが痛々しく見えてしまうから、医療用帽子をかぶるのだと思いますが…
他の人のことが分からないから、初めて髪がなくなる人は、どのように髪がなくなるのか不安だと思い、「心の準備ができるかもしれない」と思いこの記事を書かせていただきました。