女性のみなさん!残念なことに、女性は男性に比べて認知症になりやすいという傾向があります。
女性の方が平均寿命が長いのに、なぜ男性よりも、認知症になる人が多くなってしまうのでしょうか?
今回は「なぜ認知症になるのか」・「認知症を予防する方法」をご紹介します。
認知症・男女比
「東京大学医学部附属病院」の神経内科のチームの調査で、以下の事が分かりました。
「軽度の認知症」の男女を、数年調査すると「認知症」にまで進行した数が、男女で大きな開きが出たというのです。
女性は60%、男性は44%で、女性の方が、男性よりも「認知症」なりやすいという調査結果が出また。詳しく→こちら
同じ調査を北米でもされており、結果は同じく、女性の方が認知機能の低下が早いということでした。
認知症の場合、「軽度の認知症(MCI)」になってからは、進行が速いため、早めの治療が必要になります。
現在の医学では認知症を治すしたり、防ぐ治療法は確立されていませんが、症状を遅らせることは可能なので、疑いを感じたら、早めに病院を受診しましょう。
認知症発症年齢は
認知症の発症年齢の平均は、51.3歳
認知症の男女比率
65歳以上の認知症…女6.4:男3.6
65歳未満の認知症…女4.8:男5.2
2013年調べ → 詳しく
認知症の原因
認知症の原因として、新たなことが判明しています。
「東京大学医学部附属病院」の神経内科のチームの調査 で、腎臓機能が低下している女性ほど、認知症に進行しやすいというのです。
これは、日本人女性、特有の現象で、北米の人たちには同じような結果はありませんでした。
なぜ、腎臓機能が低下していると、認知症になりやすいのか、研究チームの推察はこうです。
腎臓機能の低下は、糖尿病・高血圧・肥満などの生活習慣病によって引き起こされ、それらは「動脈硬化」の原因にもなります。
つまり、動脈硬化が危険なんです!
動脈硬化は血管の壁に、脂などが付くことで硬くなり、柔軟性がなくなります。
血管が硬いということは、血液を流れる時にかかる、圧力でダメージを受けやすくなります。
そして、動脈硬化によって、血管が硬くなると、心筋梗塞や脳卒中を起こします。
血管が詰まったり、破けたりするのです。
しかし、腎臓機能の低下で心配されるのは、大きな血管だけではありません。
小さな毛細血管が、詰まることも心配なのです。
ミクロン単位の毛細血管が詰まった場合、「隠れ脳梗塞」のような状態になり、脳の細部にまで血流が行き届かなくなり、その影響で、脳内の電気信号が伝わりにくくなるのです。
血流が行き届かなくなると、脳内の細胞が死んでしまいます。
そうすると、脳の指令も伝わらないというわけです。
腎機能低下で動脈硬化なぜ?
腎臓機能が低下して、動脈硬化が起りやすいのはなぜか?
それは、腎臓の役割が関係していて、腎臓は血液の汚れをろ過して、尿として体外に排出させる働きをしています。
腎臓の機能が低下すると、血液がしっかりと、ろ過されていない状態になるので、汚れた血液が循環し、血管内に脂などの汚れが付着し、動脈硬化になるのです。
女性は体が小さい
腎臓機能の低下や、動脈硬化が認知症の原因となると考えられていますが、さらに、「体の大きさ」も関係しているかもしれないのです。
北米の女性と日本人女性では、体の大きさが違います。
北米の女性は、日本人の男性並みの体格です。
そこで問題なのが、「血圧」ですが、血圧は男女とも標準値が同じなので、体が大きい男性も、体が小さい女性も、血液の流れ方は同じです。
体が小さい女性の方が、血管の大きさが小さいので、血管へのダメージが強いと考えられるのです。
腎機能を守る
認知症を予防するためには、動脈硬化を防ぐ必要があり、それには腎機能を低下させないように、気を付ける必要があります。
健康のために、暴飲暴食は控え、当たり前にはなりますが、野菜を多く摂取して、バランスの良い食事を心がけましょう。
ダイエットでよく行われる、糖質OFFは危険です。
糖質(炭水化物)を抜く代わりに、脂質やタンパク質を多く摂取しすぎると、様々な弊害があります。
脂質を多く摂取しすぎると、血液がドロドロになり、タンパク質の過剰摂取は、腎臓に負担をかけてしまいます。
タンパク質は取り過ぎると、腎臓のろ過機能が追い付かなくなり、腎臓にダメージを与え、体にも毒が回るからです。
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認知症予防には運動
適度な運動は体と、脳の機能を改善し、認知症予防に役立つということが分かってきました。
おそらく運動をすると、血流が良くなるので、脳の細部まで血液が循環すのではないかと考えます。
認知症予防に適した運動は、散歩やウォーキングなどの有酸素運動です。
有酸素運動は全身の血流を改善させるため、脳の細胞を活発化することが期待できます。
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