こんな「ことわざ」を聞いたことありますか?
「タバコは百害あって一利なし」・「酒は百薬の長」
お酒とタバコを比較した「ことわざ」として、聞いたことがある人も多いでしょう。
「酒は百薬の長」という意味は、酒をほどよく飲めば、どんな薬よりも、健康のために良いということです。
しかし、それも間違いかもしれません。
アメリカのペンシルベニア大学とウィスコンシン大学マディソン校で、ある研究が行われました。
3万6千人の脳のMRI画像を調査すると、1日1杯のアルコール飲料の摂取で、脳の萎縮が見られたとの結果が出たのです。
原因については不明ですが、大変驚きの事実です。
「アルコールには、健康面にはメリットがない」という事実が明らかになってきました。
1日1~2杯摂取する人でも、脳の変化が明らかで、摂取が多い人ほど脳の変化も大きくなることが分かりました。
さらに、年をとると減少する「灰白質」にも影響がありました。
1日に、0~1杯飲むグループには大きな差を生じませんでしたが、1杯と2~3杯には大きな差出ていたのです。
「灰白質」とは、脳の中枢神経で重要な働きをします。
つまり、知能や運動能力に、大きな影響を与える可能性が高いということになります。
研究を行た、ウィスコンシン大学マディソン校のレミ・ダヴィエット氏によると「直線的ではありません。飲めば飲むほど、影響が出ます。夜の最後の1杯を止めることは、脳の老化に対して大きな影響を及ぼす可能性があります。」
アルコールの飲酒に対する調査が、イギリスでも行われました。
アングリア・ラスキン大学は、33万人の飲酒者、40~69歳を7年間調査しました。
その結果、飲酒量が多い人は、心臓病による死亡率が高いことが明らかになりました。
さらに、アルコール摂取量が低~中程度(イギリスで推奨されている14ユニット未満)でも、心血管疾患のリスクが高い結果が出ています。
アルコール飲料でもう一つ注意したいのが、糖質OFFのビール・酎ハイなどの飲み物です
糖質OFFの飲み物には、「人口甘味料」が入っています。
人口甘味料はカロリーがほとんどないはずなのに、脳が甘さを感じることで、血糖値が上昇します。
そして、インスリンが必要以上に分泌され、結果的に太ってしまいます。→太る仕組み
血糖値の急上昇は、すぐに血糖値の急下降を起こし、食べても飲んでも、満足することができなくなります。
さらに、脳の機能障害・認知機能低下・満腹中枢異常・脳腫瘍のリスク増加などの研究報告があります。
人口甘味料には、以下のようなものがあります。
スクラロース…体内で分解されず、異物として血液をめぐり、血管を傷つけ、心筋梗塞・脳梗塞のリスクがある。
アセスルファムK…砂糖の200倍の甘味があり、肝臓にダメージを与える。免疫低下のリスクもある。
アスパルテーム…発がん性の疑いあり、脳腫瘍になる可能性もある。
毎日お酒を飲むことが、楽しみだという人も多いと思いますが、過度な飲酒は体を害する恐れがあります。
≪参考文献≫
1日1杯のアルコールで脳の構造変化「BANG Media International/よろず~ニュース」
カフェインを常飲脳の減少「エンガジェット」
低カロリーなのに甘い「こどもまなびラボ」
石監修・人口甘味料は太る「sportsnavi」