【糖化】老化促進、糖尿病・アルツハイマーのリスク

「糖化」は、老化を加速させ、健康へのリスクも高くなります。

そこで今回は、「糖化」が起る原因と、予防する方法を分かりやすく解説していきます。

糖化と酸化の違い

「糖化」というと、「酸化」とはどのような違いがあるのか、分からない人も多いでしょう。

違いを簡単にいうと、このようになります。

酸化…体のサビつき

糖化…体の焦げつき

メイラード反応

トーストやホットケーキ、唐揚げなど、こんがりとおいしそうな食べ物の色は、「メイラード反応」によるもの(焦げ)です。

この反応によって作り出されるのがAGEです。

AGEs(終末糖化産物)は、強い毒性をもち、老化を促進させる物質です。

AGEsは、メイラード反応以外に、糖過剰摂取により体内でも発生します。

糖をとりすぎると?

体内で「糖」が過剰になると、余った「糖」がたんぱく質と結合します。

その後時間をかけて、AGEs(終末糖化産物)になります。

AGEs(終末糖化産物)は、強い毒性をもち、老化を促進させる物質です。

たんぱく質に過剰な「糖」がこびり付き、たんぱく質が糖化され、劣化したタンパク質が体に溜まることによって、様々な病気の発症を引き起こします。

皮膚・血管・内臓・関節・骨など、全身に悪影響を及ぼすといわれており、「糖尿病」や「アルツハイマー病」などによる認知症とも関係が深いことが分かっています。

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糖尿病

糖尿病には1型2型があり、1型は、主に子どもや若者発症します。

糖尿病の全体の95%が2型であり、食生活の乱れ・肥満・運動不足によって、血糖値を下げる役割のインスリンの効果が薄れることが原因となっています。

アルツハイマー病

現在、65歳以上の約16%が認知症であるとの調査がありますが、その中で「アルツハイマー病」は、認知症の半分を占めています。

アルツハイマー病の原因として、脳内に「アミロイドβというたんぱく質」が蓄積して、脳の神経細胞が死滅すると考えられています。

アルツハイマー病の患者の脳から、健常者の3倍以上の「AGEs(糖化最終生成物)」が溜まっていることが報告されています。

アミロイドβたんぱく質(強い毒)が組織に溜まりやすくなり、脳の神経を破壊すると考えられています。

さらに、「糖化」がアミロイドβを増やしてといわれています。

糖尿病と認知症

糖尿病の人はアルツハイマー病になる確率が2倍もあるのですが、それは「糖化」の影響を受けている可能性が高いのです。

アミロイドβの異常な増加は、インスリン(血糖値を下げる)が関係している可能性あります。

インスリンは食事によって血液中に、糖が増えると分泌されて血糖値を下げる働きをします。

高血糖状態が発生すると、多くのインスリンが必要とします。

分泌されたインスリンは、酵素によって分解されますが、酵素はアルツハイマー病の原因となる、アミロイドβの分解も行っているので、インスリンが多くなると、その分解に消費されてしまします。

その結果、分解されなかった、アミロイドβが蓄積されると考えられています。

インスリンやアミロイドβを分解する酵素の働きを弱めているのが、「遊離脂肪酸」です。

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遊離脂肪酸とは?

脂肪組織から血液中に放出されるのが「遊離脂肪酸」で、エネルギーとして活用されます。

余った場合は、ぶどう糖と合成して中性脂肪として、脂肪組織として蓄えられます。

血液中に、「遊離脂肪酸」が多いと、高脂血症になったり、インスリンの効果を低下させます。

詳しく

有酸素運動

インスリンの働きを改善することが、糖尿病やアルツハイマー病を予防できます。

特に全身の筋肉を使う「有酸素運動」が有効とされ、アミロイドβを抑制でき、記憶の向上も見た目られたと報告があります。

有酸素運動はウオーキングなどがお勧めのです。

体内の糖化を予防するためには、全身の細胞内の糖と、血液中の糖を必要以上に増やさないことが大切です。

無酸素運動はムダ?

有酸素運動と無酸素運動の違いはなんなのでしょうか?

無酸素運動で激しい運動をすると、筋肉の老廃物として乳酸ができます。

そして、乳酸は再び、に変えられることがあります。

そのため、無酸素運動で激しい運動をすると、乳酸がたくさんできて、また糖に再生されるため、糖は体内であまり減っていないのです。

ストレッチ

体が硬い人は、糖化のリスクが高いと考えられています。

運動不足や糖質の過剰摂取などで、血糖値が極度に高くなる状態が続くと、コラーゲンに糖がまとわりついて伸びにくい筋肉になってしまいます。

これは「糖化」のよるもので、筋肉だけでなく、骨や血管など全身を老化を加速する原因と考えられているのです。

しかし、近年の研究では、糖化されたコラーゲンがストレッチによって、改善されることが分かってきました。

ストレッチで筋肉を伸ばしていくと、その刺激によってコラーゲンを作る細胞が活性化します。

そして、糖化されたコラーゲンを壊し、新しいコラーゲンに置き換えてくれます。

さらに、ストレッチによって「血管」も柔らかくなり、動脈硬化が改善していくことがわかってきました。

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≪参考文献≫
 老化の元凶は糖化「日経Goodday」
 老化の原因の一つ糖化「セルフメディケーションネット」
 糖化とアルツハイマー「東京月島クリニック」
 糖尿病と認知症「大森病院」

 糖尿病「オムロン」
 認知症「東京都認知症医療研究センター」

 体を硬くする原因「クロワッサン」
 柔軟性アップ「FITNESS GYM T.I.S