酸性やアルカリ性とはよく聞きますが、どういうことなのか知らない人も多いと思います。
今回は、「酸性・アルカリ性」はどうやって決まるのか?
味や触った感触などの違いについても解説していきます。
酸性とアルカリ性
水は通常中性で、pH値は7になります。
pH値とは、酸性・中性・アルカリ性を数値化したものです。
水の中に、何らかの物質が溶けていると、その水(水溶液)は、酸性・中性・アルカリ性のどれかの性質を示します。
水溶液の性質を見分けるには、「リトマス試験紙」で簡単に分かります。
◉酸性
酸性の水溶液を青色のリトマス試験紙に垂らすと、赤色に変化します。
酸性の液には、お酢・レモン汁などがありますが、舐めると酸っぱさを感じます。
この酸性の性質は、水溶液に中に存在している「水素イオン(H+)」の働きによるもので、水素イオンの量により、pH値が決まります。
◉アルカリ性
アルカリ性の水溶液を赤色のリトマス試験紙にたらすと、青色に変わります。
アルカリ性の液体と言えば、石けん水・灰汁などですが、舐めると苦みを感じ、指で触れるとヌルヌルとしています。
この現象は、水溶液の中に存在している「水酸化イオン(OH-)」の働きによるもので、水酸化イオンの量によって、アルカリ性の強さが決まります。
◉中性
純粋な水の中には、水素イオンと水酸化物イオンが存在しており、酸性でもアルカリ性でもないので、中性となります。
pHの値
pHは、0~14の範囲の値をとりますが、酸性、中性、アルカリ性に対応する pHの範囲は次のようになります。。
酸性 | 中性 | アルカリ性 |
---|---|---|
0<pH<7 | pH=7 | 7<pH<14 |
温泉など特殊な例を除いて、河川などでは通常はpH=7 前後の中性に近い数値となっています。
雨水の場合は、大気中の二酸化炭素(CO2)が雨水の中に溶け込んでいるので、通常は pH=5.6 程度になっています。
このため、pHが5.6より低い場合を一般に「酸性雨」と呼びます。
≪参考文献≫
水素イオンの濃度:横浜市
水の話:鈴研
次世代エネルギー水素:経済産産業省
水素イオンの濃度とpH:NHK