気温が高くなると、オフィスや自宅のリビングなどで、冷房を入れる機会が多くなってきますね。
冷房を入れると、設定温度で男女が争うことがあります。
男性は「暑いのでエアコン下げくれ!設定温度は23℃だよ!」
女性は「また、エアコンの設定温度が下がってるわー。男の人に合わせると寒いのよー」
という具合に、男女で好みの温度が違います。
一般的に、男性が暑がりで、女性は寒がりの人が多くいます。
では、なぜ同じ人間なのに、性別で寒さ暑さの感じ方が違うのでしょうか?
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体の熱の作り方
まずは、どうやって体の熱が作られるのか見ていきましょう。
◉食事
食事を摂ると、体内に吸収された栄養が分解され、その一部が体熱となって消費されます。
◉筋肉
1日の熱量の6割は筋肉で作られます。
そのため、筋肉と運動量が多くなるほど、熱が作られやすくなります。
◉熱の運搬
熱は血液によって運ばれます。
そのため、貧血・動脈硬化などで、血液や血管の状態が悪くなると、血液の運搬が悪くなります。
さらに、低血圧や自律神経の乱れも、血液運搬に影響するため、血液の流れが悪くなると、手足などの抹消の血流が悪くなり、冷え性の要因となります。
体の差
男性と女性では、「熱を作る能力」と「熱を運搬する能力」に大きな差があります。
男性は女性よりも、筋肉量が多く、基礎代謝が高いため、「熱を多く作る」ことができますが、女性は男性よりも筋肉が少く、熱を作る能力が劣るため冷えを感じやすいのです。
さらに、筋肉量が少ない女性の方が、「熱を運搬」している血液の流れが悪いことも、冷えの要因になっています。
ホルモン分泌
女性の体から多く分泌されるエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンも、女性が男性と異なる温度感覚を持っている理由の一つになります。
エストロゲンは四肢の血管を拡張するため、より多くの熱が空気を通じて放出されやすくなります。
また、プロゲステロンは寧増を温める領域に通じる皮膚の血管を収縮させて、深部体温を低く保つため、女性が寒さを感じやすいのです。
女性ホルモンのバランスは月経周期によって変化しますが、一般的に女性の手足・耳などは男性よりも3℃ほど低く保たれています。
プロゲステロンの濃度は排卵後(生理が始まって2週間後)に最も高くなるため、この時期の女性は特に冷えを感じやすくなるようです。
他の生き物
性別によって好む温度が違うのは、実は人間だけではありません。
鳥類や哺乳類の研究で、オスは日陰がある涼しい場所に集まり、メスや子どもは日光のある暖かい場所を好むことが分かっています。
性別によって好む温度が違うのは、メスがまだ体温調節が上手くいかない子どもと一緒に過ごすことで、より暖かい気温を好むようになったとの見解があります。
人間社会では過ごしやすい温度が、男女で違うために争いに発展することもあります。
そうならないために、相手に我慢を強いるのではなく、互いに寄り添う心が大切です。
男性は小型の扇風機を使ったり、女性は服を着こんだり、上手に体温調節ができるように心がけていきましょう。