「昔に戻りたい…、昔の方が良かった」と思うことはありませんか?
こんな風に考えてしまうのは、人間の「ある心理」が隠されているからなんです。
今回は「悪い過去でも、良い思い出に変えてしまう」心理について解説したいと思います。
認知バイアス
昔を良かったと考えてしまうのは「認知バイアス」が関係しています。
認知バイアスを簡単に説明すると「思考の偏り」です。
人間が物事を判断する際は、これまでの経験や直感、先入観によって答えを出しますが、そのせいで間違った判断をしたり、大きく偏っている場合があります。
認知バイアスと似たような言葉で「確証バイアス(=正常バイアス=ゼロサム思考)」と言う言葉もあります。
自分の持っている考え方を正当化するために、自分にとって都合の良い情報ばかりを集める傾向の事をいいます。
- 偏り(bias)
- 統計処理の結果のゆがみのこと。
- 「バイヤス」ともいう。
- 織り目に対して、斜めに切った布。
昔が良かったと思う理由
認知バイアス(人間が持っている思考の偏り、誤り)のせいで、過去の事をその当時思っていたよりも、良い思い出にしてしまうことがあります。
同じような現象は、多くの人にあるのではないでしょうか?
- 若い時の方が良かった…
- 以前付き合った相手のことが忘れられない…
- 昔の方が仕事にやりがいを感じた…
過去の記憶が美化されてしまうのには、このような理由が考えられます。
- 人は過去の悪い記憶を、無意識に忘れようとする。
- 良い記憶だけが心に刻まれやすい。
- 人は常に何らかの悩みを抱えているので、昔の良い記憶が蘇りやすい。
- 昔の方が若くて輝いていたから、その時代も輝いていたと錯覚する。
- 人は自分の選択を正しいと認めたいから、過去を良かったと考える傾向がある。
認知バイアスが行き過ぎてしまうと、例えば仕事ではこんなことが起こる可能性があります。
「昔はこんなことでパワハラなんて言わなかったぞ!」と、長時間労働・時間外労働を強制するという上司がいる。
これはまさに、上司が過去の自分を美化したことで、謝った認識で理想を押し付ける行為です。
それから、今の彼氏(彼女)と、元カレ(元カノ)を比べてしまうこともありませんか?
考え方が合わなかったから、別れたはずなのに、過去の相手の方が良かったと思うこともありますよね。
では、どんな人が極端な「認知バイアス」を起こしやすくなるのでしょうか?
認知バイアスを起こしやすい人
認知バイアスは誰もが起こしてしまいますが、この現象が過度に起きてしまう人は、情報弱者であったり、自己肯定感が低い(自尊心が低い)人です。
自ら情報を取り入れることができない人や、人の意見や考え方を認められない、取り入れることができない人は、自分だけの偏った考え方になりがちです。
「政治家は国民のために何もしていない」などと、SNSで発言してしまう人などが特に、認知バイアスを起こしていないかを気を付けた方がいいかもしれませんね。
また、自己肯定感が低い場合も注意してください。
今に満足していないので、過去を美化してしまう傾向があります。
過去にとらわれて、中々前に進めないという人は、勇気を持って一歩前に進んでみたり、新たなことに挑戦してみると、今までと違った世界を見ることができるかもしれません。
認知バイアスを防ぐ方法
- 認知バイアスについて知る
- 人の意見を取り入れる
- 色々なことに挑戦する
認知バイアスが過度にならないようにするためには、まずは「認知バイアス」について知ることが大事です。
「人は間違った認識をしやすい」と言うことを知っていれば、間違いを修正することも可能になります。
私自身も「絶対に自分が正しい」と思ったら、意見を曲げられないような人間でした。
考えを押し通して、自分が正しかった場合は調子に乗っていました。
逆に、自分の考えが間違っていても、素直に謝ることができず、何とか自分の考えを正当化するために「質問が悪かったのよ」などと言って、相手に自分を認めさせようとしました。
人の意見を取り入れることができなくなれば、正しい判断ができなくなる可能性が出てきますので、皆さんもご注意くださいね。
認知バイアス辞典
評価 (609)
※ 評価はAmazonを参考にしています。
「認知バイアス辞典」はイラスト付きで読みやすい本です。
人々が騙されやすいこと、間違いを起こしやすいことなどの例をたくさん紹介されています。
若い人だけでなく、教える立場の人にも読んで欲しい一冊です!
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