宇宙開発が世界各国で競うように進められています。
地球では人口増加や温暖化による問題で、将来は宇宙にある星に移住することもあるかもしれませんね。
太陽系の惑星の中で最も移住できる可能性かあるのが、地球の隣にある星「火星」です。
火星の環境は地球とは大きく異なるため、今すぐ住むということはできませんが、技術が発展すれば、それも可能となるかもしれません。
では、火星に住むとしたら、何が必要になるのでしょうか?
今回は「地球と火星の違い」と「火星に住むために必要な物」について解説したいと思います。
火星のサイズ・重力
火星の大きさは地球の約半分です。
地球の直径が約12,742kmなのに対し、火星の直径は約6,729kmの大きさほどしかありません。
そのため、重力も地球の約1/3ほどしかないのです。
火星にもし人間が住む場合に、火星の低重力の状態で長期間滞在すると、どんな影響が起こるのかは全く分かっていません。
重力をほとんど感じない宇宙空間で、長い間過ごしたのは宇宙飛行士になりますが、国際宇宙ステーションに最も長く滞在した宇宙飛行士は、ロシアのワレリー・ポリャコフ宇宙飛行士で438日間(約1年2か月)です。
累計での最長記録は、ロシアのゲネディ・パダルカ宇宙飛行士が、5回の飛行で計879日間(約2年4カ月)の滞在になります。
重力がほとんどない宇宙空間に長く滞在する宇宙飛行士は、骨密度や筋肉の低下を防ぐために、特殊な運動と薬の服用で健康を維持してきました。
もし、普通の人が宇宙で過ごした時に、筋力・骨密度低下を防ぐために運動をするでしょうか?
運動した方が健康だということは知っていながら、普段から運動している人はそう多くはいません。
地球上で生活するように、火星でも同じように過ごした場合、体にどのような影響が起きるのでしょうか?
さらに、低重力の影響は妊娠中の女性や子どもの成長にも不安があります。
全く影響がない可能性もあるし、逆に寿命が延びる可能性もあります。
体にどのような影響が起きるのかは、実際に宇宙に住んでみないと分からないのです。
火星までの距離
火星と地球の距離は、火星が最も近づいた時で約5,500万kmになります。参考:ウチューンズ
火星は地球の外側にある惑星で、約780日(約2年2か月)の周期で地球への接近をくり返しています。
地球の軌道は円に近いのですが、火星の軌道は少し潰れた楕円形をしています。
そのため、最も近い位置と、遠く離れた時では距離は2倍ほど違いがでます。
火星に到着するまでの期間
火星までの距離が分かれば、地球からどれくらいでたどり着けるのかが予測することができます。
人類は月に行ったことがありますので、それを参考に考えていきたいと思います。
地球から月までは、約38万km。
月にたどり着いたアポロ11号は、月に到着するまで約102時間(4日と6時間)かかっています。
火星が最も地球に接近した時でも約5,500万kmも離れており、その距離は月の140倍以上もの距離です。
計算してみると、地球から火星まで1年と半年かかって到着することになります。
しかし、アポロ11号が月に到着した時とは違い、現在の方が技術が進んでいるため、半分くらいの期間で到着することができます。
といっても、火星までの距離は長いので、燃料を最も使わない方法で飛行しなければいけません。
低燃費飛行で火星に行こうとすると、約250日(8カ月)かかると言われています。
火星に行く前に調査
火星に行くまで約8カ月かかりますが、私たちが火星に行く前には現地調査が必要ですね?
まずは、宇宙飛行士に行ってもらい、本当に地球人の移住が可能なのかをしっかりと調べてもらわなければいけないので、1年くらい現地調査をしてもらったら…
宇宙飛行士が地球に戻ってくるまで、3年近くかかってしまいます。
がっ……!
火星の軌道も考慮して宇宙飛行士は帰って来なければいけないので、タイミングを逃すと8カ月では戻ってこれなくなります。
もしも、地球と火星が離れた時に帰還することになれば、行きで8カ月でも、2倍の期間がかかる可能性があります。
そう考えると、火星に住むのはまだまだハードルが高そうです。
火星はどんな星
- 太陽からの距離:約2億3,000万km
- 地球と太陽の距離と比較:約1.5倍
- 直径:約6,729km
- 質量(地球に対して):約1/2
- 表面温度:約-120~+25℃
- 公転周期:687日
- 自転周期:24時間37分
- 衛星の数:2個
火星について現在分かっていることをご紹介します。
火星は太陽から約2億2,3000万km離れた軌道を、687日(約1年11カ月)かけて1周しています。
火星の自転周期は、地球の自転周期(23時間56分)よりも少し長めの24時間37分
火星は地球のように、岩石でできた惑星です。
直径は地球の半分ほどで、二酸化炭素を主成分とするとても薄い大気に覆われています。
火星の大気圧を地球と比べると6/1,000ほど。
火星の表面には酸化鉄を多く含んだ砂や岩があます。
砂嵐もよく発生しています。
参考:国立天文台
火星移住の可能性・何が必要?
今の段階では、火星に移住できる可能性はとても低いと言えます。
大気がほとんどないため、酸素もほぼありません。
地球上の生物が生きるには、とても過酷です。
私たちが火星で長期間暮らすためには、まずは大気を作る必要があります。
それから、水を作り、食べ物をどのように確保するのかを考える必要があるでしょう。
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