糖尿病で苦しんでいたイギリス人女性が、民間療法を受けて亡くなったというニュースがネットで配信されました。
受けたのは「パイダ・ラジン療法(平手打ち療法)」と呼ばれるものです。
この治療により、たくさんのあざができた女性は2016年に亡くなっています。
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パイダ・ラジン療法とは?
「パイダ・ラジン療法(平手打ち療法)」とは、中国伝統医学・道教・仏教の哲学を組み合わせた自然治癒を高める治療法。
謳われている効能には、糖尿病の治癒・緩和も含まれていました。この治療の中身は、手で体の様々な部分を、皮膚が赤くなってアザができるほど叩くというもの。
これをすることで、血中の毒素が排出されると言われていたようです。
アザができるほど叩くというのは、とても過酷な治療のようなイメージがありますが、本当に叩くことで毒素は排出されるのでしょうか?
アザで死ぬ
普通の人でも気づかないうちに、アザができることはあると思います。
触ると、少し痛みがありますよね?
「平手打ち療法」では、体の至る所を手で叩き、アザができるほどの強さで叩くことを推奨していました。
亡くなったイギリス人女性は、体中にアザができていたのかもしれません。
実は…
アザで人は死ぬのです!
全身の皮膚の内、20~30%にアザができると死ぬと言われています。
青アザとは?
叩いてできるアザと言えば「青アザ」です。
体の中では、どんなことが起きているのでしょうか?
叩いたり体をぶつけたりしてアザができる時、筋肉が損傷して皮膚の内側では出血が起こっています。
手のひらを見ると、細い血管が透けて見えます。
実は私たちの皮膚の下には、この細い血管よりも、さらに細かい毛細血管が広がっているんです。
毛細血管の壁はとても薄いため、外からの衝撃が加わると破れてしまいます。
破れた血管から出血し、周りの組織に広がっていきます。
その状態が、光の影響を受けて青や紫に見えるのです。
筋肉が損傷して内出血した場合「ミオグロビン」という色素たんぱく質が漏れ出します。
ミオグロビンは酸素を代謝する役割がある物質ですが、大量に漏れ出すことで腎臓に障害を起こします。
腎臓は尿を作ったり、ホルモンを生産する臓器なので、障害が起きると体中の臓器にも障害が起き「多臓器不全」に陥ってしまいます。
つまり、体中にたくさんのアザができた場合、死ぬ危険性が高いということ!
民間療法を選ぶ理由
亡くなったイギリス人女性71歳は、1型糖尿病でした。
糖尿病は一度発症すると、一生血糖値のコントロールが必要になります。
重度になれば免疫が低下したり、合併症も起こしやすくなります。
このような病気を抱えている人は、ワラにもすがる思いで今の治療よりも、もっと良い治療はないか探すケースが多くあります。
実は私自身も白血病を発症し、病院の治療だけじゃなく、他の治療もないのかインターネットや本を読み漁りました。
私だけでなく、両親もそうでした。
白血病の治療には抗がん剤を使います。
抗がん剤と言えば、体にダメージを与えることは多くの人が知っているでしょう。
病院の標準的な治療では、逆に寿命を縮めてしまうのではないか?
そう考えた時もありました。
結果的に、私は病院の治療のみを選択しました。
でも、大病を患う人の中には「○○が体に良い、知人が回復した!」と聞けば、試したくなる人も多いはずです。
糖尿病のイギリス人女性は、2016年10月20日に「平手打ち療法」で亡くなったのですが、同じ年の7月にも、治療に参加していました。
その時、このような感想を語っていたそうです。
平手打ち療法を受けて、体の広範囲にアザができた。
毒素が排出されたように感じた。
2日インスリンを打たずにいたら血糖値が急上昇したので、インスリンを再開した。
今後も治療に参加して、病気が完全に良くなることを願う。
2回目の「平手打ち療法」に1週間参加し、その最中に女性は無くなりました。
治療には、951ドル(約14万円)を払っていたそうです。
さらに、イギリス人女性がなくなる前にも、糖尿病を患う7歳の少年が死亡していました。
ホリスティック医学とは
イギリス人女性が病気の治療のために熱心に調べていたのが、「ホリスティック医学」
人間を構成するのは、臓器だけではないとして。
心と体、魂や環境から人間の本質が作られると捉えて、治療へとつなげていく医学のことです。
このような考えを取り入れ、人間が持つ自然治癒力を高めた治療を行います。
世の中の全てが解明されているわけではないので、このような考え方もあっても良いのかもしれません。
しかし、解明されていないことだから、その治療が正しいのかも分かりません。
病院の標準治療で、同じ病気でも全てが治るわけではありませんが、治る確率は数字で示されています。
どれを選ぶのかは、自己責任なのかもしれませんね。
ちなみに、私は白血病の治療の時、治療を進めるにあたり、現在標準とされる治療とは別の「大学の治験治療」を受けました。
担当医師から、「治験治療」の方が治る確率が高いと言われたからです。
元々、私の白血病の型(種類がいくつもある)は、治療のその後が悪い、再発のリスクが高いタイプでした。
色々調べても、白血病を専門に治療している医師の頭には勝てるわけがないと思い、医師が推奨する治療をしました。
まだ、治療が終わって3年ほどしかたっていないため、結果が良かったかどうかは分かりません。
「標準治療」「治験の治療」、私自身の体を使って2回実験できるわけではないので、どちらの治療が良いのかは誰も分かりません。
だからこそ、信じれる人が周りにいると、病気になっても幸せに生きれるのかもしれませんね。
家族、医師、看護師によって病気だけではなく、心も助けられるのだろうと思います。
参考文献:ライブドアニュース・赤坂溜池クリニック・はりきゅう和・品川スキンクリニック・wikipedia
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