先日、無添加を売り文句にした「手作りマフィン」を食べた人の健康被害が報道されました。
2023年11月11日~12日に東京ビックサイトが開催され、そこで販売されたマフィンがSNSで大炎上!
マフィンを食べた人の体調不良やマフィンが納豆のように糸を引くという衝撃な事実が大きな話題となりました。
体調不良だけならまだしも、マフィンが糸を引くというのはありえるのでしょうか?
雑菌が繁殖して変なニオイがしたり、食べてみると変な味がするというのは、ほとんどに人が分かると思いますが、お菓子が糸を引くというのは驚きです。
そこで今回は、手作りお菓子の危険性について解説したいと思います。
マフィンが糸を引く現象
@zunda_gpt_news 「マフィンが糸を引いていた」 デザフェスに出店したHoney×Honey xoxo、菓子に購入者から異臭や体調不良の報告【ずんだニュースちゃんねる】 #ずんだもん #ずんだニュースちゃんねる #Honey×Honeyxoxo #マフィン #糸 #デザフェス #ハニーハニーキス ♬ オリジナル楽曲 – ずんだニュースちゃんねる
動画のようにマフィンが糸を引く現象を「ロープ現象」といい、パンや焼き菓子などで細菌が増えると、腐敗が進み糸を引くことがあります。
原因となるのはバシラス属の細菌
バシラス属は34菌種あり、中には食中毒の原因となる細菌もあります。
セレウス菌・炭疽菌・枯草菌・納豆菌など。自然界に多くいる菌なので、今回のマフィンの材料である小麦粉や生のフルーツなどにもいます。
この菌の中には、芽胞というバリアの様なものを形成して、オーブンで焼かれても生き残るものもいます。
そして温度が下がると一気に増殖
また、土付きの野菜やフルーツなどを調理場に持ち込んだ場合は、バシラス属の細菌が調理場に住み込ついてしまうこともあるようです。
一度、菌が住み着いてしまったら、消毒しても完全な滅菌は難しく、調理中に菌が付着して増殖することもあります。
現在は、材料メーカーの管理レベルが良くなったことと、調理人に「調理場に土付きの野菜などを持ち込むことが危険である」ことが周知されているため、食中毒はめったに起きなくなりました。
セレウス菌
セレウス菌は土・水・空気など自然界に広く分布しており、一般的には人に害を起こすことはないとされていますが、食品で増殖した場合は急性胃腸炎を起こすこともあります。
下痢・腹痛・吐気・嘔吐を起こし、重症となることもある。
炭疽菌
牛や羊などの家畜の病気である炭疽菌ですが、まれに人にも感染します。
枯草菌
自然界に広く分布して人に害はないのですが、眼球が傷ついた時には目の感染症を起こす場合があります。
参考:保健科学西日本
特大フルーツは危険
問題となったマフィンには「栗・りんご・ブルーベリー」などが入ったものがありました。
具材がゴロゴロと大きく、見た目にも楽しめるスイーツだったようです。
しかし、具材の選択と量に大きなリスクがありました。
具材が大きいと食べ応え満点ですが、作る際は高度な技術が必要!
マフィンの生地と具材となるフルーツでは、オーブンで焼く際の温度の上がり方が全く違うので、両方をしっかり加熱するのはとても難しいのです。
生地を焼き過ぎずにしっとりと仕上げて、具も中心までしっかり加熱されている状態にしなければいけません。
具材が大きいほど、難しくなるのです。
「食品衛生マニュアル」では、『食材の中心温度が75℃で1分以上加熱すれば、ほとんどの菌を殺すことができるが、細菌の一部は生き残る』と記されています。
つまり、細菌を増やさないためには、調理後にしっかり冷やすことが重要だということです。
砂糖が少ないと危険
問題となったマフィンは「優しい甘さ」も意識して作られていたため、一般的なものよりも砂糖の量が少なかったようです。
実は砂糖には甘さ以外にも、保存効果もあります。
砂糖が水分を保持することで、細菌に必要な水分を減らして増殖を抑える効果があったり、デンプン・油分の劣化を防止する作用もあります。
手作り・無添加は危険
自宅で作ってその日に食べるお菓子なら、大きな問題はありませんが、多くの人に食べてもらうものを作るのはとても大変です。
お菓子を作る工程も重要ですが、出来上がったお菓子の保管も適切に管理しなければいけません。
焼きあがったお菓子は、30分以内に20℃以下、1時間以内に10℃以下にして食中毒を防ぐ必要があります。
そして、細菌は10℃以外になると、増殖スピードが一気に低下するため、冷蔵庫や冷凍庫で保管するのが通常です。
東京ビックサイトで食中毒を起こしたマフィン店では、「エアコン18℃で保管していた」と言われています。
さらに、5日前から作られていたとも言われています。
18℃では細菌が増殖する可能性は大いにあったため、保管方法が不適切だったと言えます。
お菓子を作る量が多いと、大きな冷凍・冷蔵庫が必要となるため、趣味のお菓子作りの延長からお店を出すことは簡単ではないのです。
添加物・保存料というと健康に害を起こすイメージですが、私たちの健康を守るためのものでもあります。
お店で販売されているお菓子には、必ず添加物が入っていますが、食中毒を起こさないためには必要だったんですね。
食中毒防止マニュアル
- 多くの細菌は20~50℃で増えやすい
- 細菌は約37℃で最も増えやすい
- 10℃以下で細菌の増殖が低下
- 60℃以上で多くの細菌は死滅
- 75℃以上1分以上加熱で大半の細菌死滅
- 加熱後は30分以内に20℃以下!
- 加熱後は1時間以内に10℃以下!
食中毒を防ぐためには、水分・栄養・温度が重要な要素になります。
その中で最も重要なのは温度です!
細菌の種類によって異なりますが、多くの細菌は20℃~50℃で増えやすく、特に食中毒を起こす細菌の多くは約37℃で最も増加します。
10℃以下では細菌の増殖は低下するので、料理を保管する時は冷蔵庫に保管するようにしましょう。
※ 冷蔵庫の温度…2~6℃
また、細菌を死滅させるために加熱時間も重要となります。
60℃以上で多くの細菌が死滅。
中心温度が75℃で1分以上加熱することで殆どの細菌を殺すことができます。
しかし、一部の細菌では芽胞(ほうし)を作って生き残るため、加熱後に料理が冷える過程で50℃に達すると、細菌の増殖が進みます。
50℃の温度から20℃までを一気に下げることで、食中毒を抑制できます。
基準は30分以内に中心温度を約20℃まで下げる、または1時間以内に中心温度約10℃まで下げる。※厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」
食中毒おすすめの本
ラストで楽しく学ぶ! 食中毒の知識
参考:プレジデント
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