寒くなると焼き芋が食べたくなりませんか?
最近はスーパーでも焼き芋を販売しているお店があるので、昔よりも手軽に購入できるようになりましたね。
でも、自宅で焼き芋屋さんのような、本格的焼き芋が作れたらいいと思いませんか!?
そこで今回は、簡単で美味しい焼き芋の作り方を紹介したいと思います。
ネットに掲載される作り方や色々な調理方法で試してみたので、ぜひサツマイモ好きの人には見て欲しいです☆
色んな調理方法
私は美味しい焼き芋の味を作るために、色んな調理方法を試しました!
- グリル
- レンジで土鍋
- 炊飯器(玄米炊き)
- 低温調理器
上記の4つの方法で焼き芋を作ってみました。
後ほど詳細については解説しますが、私が一番おすすめなのはグリル調理です。
グリルは少し手間はかかりましたが、断トツでサツマイモが美味しかったです。
本格的な焼き芋を作りたいなら、絶対グリルで調理ですね。
調理方法 | 味・見た目 | 手軽さ |
---|---|---|
グリル | しっとり甘い | |
レンジで土鍋 | ほっくり甘い | |
炊飯器(玄米炊き) | ほっくり甘い | |
低温調理器 | 難しい… |
「グリル」は時間と手間がかかりましたが、最も焼き芋が美味しく仕上がりました。
次に美味しかったのは、「レンジで土鍋」と「炊飯器」での調理です。
どちらも同じくらいの美味しさでした。
「土鍋」での調理の方が簡単なので、1人分なら土鍋がおすすめ。
「炊飯器」での調理方法は、最近ネットによく紹介される「玄米炊き」を使った調理法です。
少し時間がかかるのと、炊飯器を洗う手間がかかるので、手軽さの評価は「〇」にしました。
ただし、炊飯器には芋をたくさん入れられるので、一気に調理したい場合や家族分を作る際にはおすすめ。
「低温調理器」を使った調理法は、温度を一定に保てると思ったので試してみたのですが…
サツマイモの中心に少し硬さが残りました。
ある程度時間もかけたのに仕上がりがイマイチだったので、この調理法は難しいのかもしれません。
サツマイモを甘くする方法
レシピの紹介の前に、甘さのヒミツを解説!
美味しい焼き芋を作るためには、「サツマイモが甘くなる理由」を知る必要があります。
お店の焼き芋は、じゅわ~っと甘い汁が湧き出てきますよね?
その美味しさの理由は、低温でじっくりと加熱されるからなんです。
サツマイモの主な成分にデンプンと、消化酵素のアミラーゼがあります。
デンプンはアミラーゼによって糖に分解されるので、サツマイモを甘くするためにはデンプンを分解させる必要があります。
サツマイモのデンプンは、主に麦芽糖・オリゴ糖に変化。
麦芽糖は水あめ材料でもあり、砂糖の1/3ほどの甘さ。
オリゴ糖は、砂糖の8割~半分程度の甘さ。
アミラーゼを働かせて、糖を作り出すためにはデンプンが糊化(粘りがでた状態)する必要があります。そして、アミラーゼがよく働くように、一定の温度を長く保つことも重要です。
さらに、デンプンは水と加熱すると柔らかく粘りが出た状態になります。
これが糊化です。
加熱していないサツマイモはデンプンが詰まった状態になっているので、酵素が入る隙がありません。
しかし、加熱して水分が入り込むと、アミラーゼが働きやすくなるんです。
デンプンが糊化し始める温度が65〜75℃。
サツマイモの品種によって異なりますが、アミラーゼの死活温度が70℃前後なので…。
70℃弱の温度を長く保つことが、サツマイモを超甘々にするコツなのです☆
情報元:日本いも類研究会
【レシピ】グリル調理
- サツマイモを洗う
- キッチンペーパーで包む
- 水をしっかり含ませる
- アルミホイルで包む
- 弱火で1時間加熱
- 1時間グリルに放置
- できあがり
※ 使用した芋のサイズ150~180g
サツマイモを洗った後は、キッチンペーパーで包み軽く水を含ませます。
水を含ませる理由は、サツマイモの糊化を促す効果があるためです。
芋をアルミホイルで包み、しっかり密着させます。
芋を包むためのアルミホイルは「黒アルミホイル」がおすすめです!!!!
普通のアルミホイルと「黒アルミホイル」を使って調理してみると、明らかに「黒アルミ」の方が芋が柔らかくなりました。
ガス代を節約するなら、絶対「黒が」良いですよ!
アルミホイルで包んだら弱火で1時間焼くのですが、温度の上がり過ぎに注意してください。
温度が高すぎると、甘くない焼き芋になってしまいます。
火をつけてしばらくして、アルミに包んだサツマイモを触ったとき火傷しない程度の熱さなら、良い感じの焼き具合です。
アルミが熱くて触れないほどまで温度が高くなっている場合は、一旦火を止め温度を下げてください。
改めて加熱して、なるべく火加減を弱くして焼き進めます。
焼いている途中で、甘~い焼き芋の香りがしてきますので、この状態で焼くのがポイントです。
甘い香りがしない場合は火力が強すぎて、アミラーゼが死活している可能性があります。
芋の中心まで高温になった場合は、長く調理しても甘さが増すことはりませんのでご注意を。
1時間ほど焼いたら、火を止めた状態のままグリルに1時間ほど置きます。
アルミホイルを開けると、しっとり甘~い焼き芋のできあがりです。
調理時間は焼きの1時間と放置1時間で2時間かかりますが、なるべく70℃弱の温度を長く保つことができれば、もっともっと甘~い焼き芋に仕上げることができそうですよ☆
黒アルミ・通常アルミの違い
黒アルミホイルの存在を知っていますか?
普通の銀色のアルミホイルよりも、美味しく調理ができることで、ネットで話題なんです。
私は実際にサツマイモを「黒アルミホイル」と、「普通のアルミホイル」を使って調理した場合に、どのような違いがでるのかを実験してみました。
アルファミック アルミホイル
評価 (578)
※ 評価はAmazonを参考にしています。
黒アルミホイルの見た目は片面が黒いだけで、普通のアルミホイルと大きな違いはありませんでした。
サツマイモをくるんでグリルで焼いてみると、ビックリ!
まず、焼いている最中にグリルを開けて、アルミホイルを触ってみました。
グリルは弱火だったため、どちらも素手で触れることができる熱さでしたが、黒アルミの方が明らかに熱さを感じました。
この実験ではサツマイモを60分(弱火~中火)グリルで加熱。
黒アルミホイルは中がトロトロなのに対し、普通のアルミホイルの場合は、まだ少し硬さが残る状態でした。
同じ火力では圧倒的に黒アルミの方が火の通りが良かったのです。
ガス代や電気代の節約のためには、黒アルミで調理がおすすめ!
サツマイモだけでなく、魚のホイル焼きなどでも活用できるので、皆さんもぜひ使ってみて下さい!
【レシピ】レンジ土鍋
- サツマイモを洗う
- キッチンペーパーで包む
- 水をしっかり含ませる
- 土鍋に入れる
- レンジで10分加熱
- できあがり
※ 使用した芋のサイズ150~180g
使用する土鍋はレンジで使えるタイプを使用してください。
電子レンジで10分ほど加熱すれば、簡単に美味しいサツマイモが出来上がります。
芋の大きさで加熱時間が多少変わってくるので、10分ほど加熱して中まで火が通っていない場合は、さらに5分加熱してください。
ちなみに、電子レンジで調理する場合「土鍋に入れて調理」と「普通にレンジでサツマイモを加熱」では、芋の美味しさは全く違います。
普通にレンジで温めた場合は、ボソボソとして水分があまりなく、甘さもほとんどありませんが土鍋で温めると、レンジのマイクロ波が直接サツマイモに伝わりにくいためかほっくりと優しい甘さに仕上がります。
土鍋全体が熱くなり、芋に360°熱が伝わっているようです。
グリルよりは味は少し劣りますが、甘さもしっかり感じられるので、1人分の調理ならレンジで土鍋加熱がおすすめです
土鍋焼き芋器
評価 (67)
※ 評価は楽天市場を参考にしています。
この土鍋は価格が安いのでおすすめ!
サツマイモ1個が入る大きさです。
使ってみた感想は、しっかりサツマイモが加熱されて良かったことです。
ただし、フタ裏・本体の内部・底の部分が素焼きの状態で、釉が塗られていなかったため、洗いにくさと芋が汚れるのが難点でした。
芋をキッチンペーパーで包んで水を含ませても、土鍋の内側が素焼きなので水分が土鍋本体に吸収されるのも気になりました。
お試しには良い商品かもしれませんが、こちらの商品が壊れた場合は、私は別の土鍋を買おうと思います。
東彼セラミックス 焼き芋鍋
評価 (8)
※ 評価はAmazonを参考にしています。
おすすめはこちら!
レンジOK!小さなサツマイモが3個ほど入るほどの大きさです。
少し値段はお高くなりますが、土鍋全体に釉が塗られているため芋が汚れる心配もなく、洗いやすいので長く使えそうです。
釉が土鍋全体に塗られていない場合は、カビが発生する可能性もあるので、この土鍋なら安心です。
土鍋の釉の確認は、メーカー(東彼セラミックス)さんに直接問い合わせて確認しています。
サツマイモだけでなく、じゃがバターや焼きトウモロコシも楽しめそうです。
【レシピ】炊飯器
- サツマイモを洗う
- 炊飯器に芋を入れる
- 水をカップ1杯入れる
- 玄米モードで炊く
- できあがり
※ 使用した芋のサイズ150~180g
炊飯器にサツマイモと水を入れてスタートボタンを押すだけなので、調理は簡単です。
「玄米モード」が付いていない炊飯器で調理する場合は普通に炊いてください。
実際に炊飯器の「玄米モード」でサツマイモを調理したら、ほっくりと優しい甘さに仕上がりました。
【レシピ】低温調理器
- サツマイモを洗う
- キッチンペーパーで包む
- 水を含ませる
- 芋を耐熱袋に入れる
- 水温80℃で2.5時間
※ 使用した芋のサイズ150~180g
低温調理器で水温80℃で2.5時間調理してみましたが、食べてみると少し硬さが残っていました。
この状態だとあまりおいしくないので、ラップをして電子レンジで2分加熱。
芋は柔らかくなりましたが、これだけ時間をかけても炊飯器と土鍋の味には劣っていました。
電子レンジで普通に温めるよりも、甘さはありますが、ほんの少し美味しくなった程度です。
【レシピ】オーブン
- サツマイモを洗う
- アルミホイルで包む
- 160℃で加熱
- 30分焼く
- 芋を裏返す
- 芋の硬さをチェック
- 10分~30分加熱
- オーブンに90分放置
- 30~60分焼く
- できあがり
アルミホイルがしっかりと密着するようにサツマイモを包んだら、余熱なしで160℃で30分ほど加熱。
オーブンの中の芋を裏返して、一緒に柔らかさを確認してください。
芋が柔らかくなっていたら加熱をストップして、硬い場合はさらに10分~30分加熱します。
次に、90分間オーブンの中でサツマイモを放置。
これは、アミラーゼを働かせてデンプンを糖に分解させる工程になります。
サツマイモをもう一度加熱して甘味を濃縮させるで、160℃で30分~60分焼きます。
作るのに約3時間ほどかかりますが、時間をかけて芋の甘さを出すためトロトロに仕上げることができます!
情報:堺市「蜜トロ芋の作り方」
【レシピ】本格石焼き芋
- サツマイモを洗う
- 鍋に石と芋を入れる
- 弱火で約1時間
石は先に洗っておいてください。
洗ったサツマイモと石を鍋に入れて、1時間ほど焼きます。
時々、芋を回して全体を焼くだけ。
串がすんなり通ったら火を止めて、鍋にいれたまま芋を1時間ほどおきます。
芋が全体的に縮んできたら、美味しい石焼き芋の完成です!
情報:クックパッド「石焼き芋」
石焼き芋で使う石は、拾った石を使ってはいけません。
調理中に石が破裂する危険があるため、高温で加熱処理された石を使うようにしてください。
石焼き芋用石
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※ 評価はAmazonを参考にしています。
炊飯器の保温
炊飯器の保温は、一般的に60~75℃です。
サツマイモを甘くするために、3時間ほど保温してみました。
※ 調理後のサツマイモを保温
試した結果、芋の甘さは増えませんでした。
恐らく、炊飯器の保温では、アミラーゼが死活してしまうのかもしれません。
もし、炊飯器の保温機能を活用するなら、フタを半開きの状態で保温し、70℃を超えないようにキープしてください。
以前、調理後のサツマイモを60~70℃で3時間ほど保温して、蜜芋をつくったことがあります。
温度を保つためには、温度計を活用てください。
「フタをどれくらい空けたらいいか」を温度を確認しながら調節して、ちょうど良いフタの空き具合で固定します。
ミトンやフキンを使って、フタの空き具合を調節するといいですよ。
温度計をお持ちでない方はタニタの温度計がおすすめ。
タニタ 料理温度計
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収納に便利なマグネット付。
フックがついているため、温度を計測する際火元から手を離せるのもおすすめポイントです。
甘いサツマイモの見分け方
購入時に、サツマイモが甘いかどうかを見分ける方法は、芋に蜜が出てるかを確認してください。
黒い液体が付いているので、見た目はあまり良いとは言えませんが、この状態のサツマイモがとっても甘いんですよ!
蜜の名前は「ヤラピン」といい、腸の働きを活性化して便通を改善する効果があります。
追熟の仕方
野菜や果物を収穫して、しばらく保存をしながら糖を増やすための工程を追熟と言います。蜜が出ていないサツマイモを甘くするには、保管方法が大事!
収穫したてのサツマイモは未熟なため、2、3か月程度の熟成期間が設けられています。
表面の紫の皮が濃くなっていたら、追熟が進んでいる証拠です。
追熟させるためには、温度14℃前後、湿度85~90%を保つことです。
室温が高すぎると、サツマイモに芽が出て痛みの原因となったり、逆に温度が低すぎる場合は、低温障害を起こしやすくなるので注意が必要です。
ご家庭でサツマイモを追熟させるなら、玄関や廊下などのなるべく寒い所に保管して、芋を1つづつ新聞でくるみ保管してください。
ちなみに、冷蔵庫の温度は2~5℃になるため、サツマイモの追熟には不向きです。
遠赤外線の効果
今回サツマイモを美味しくするために、色々な調理法を試しました。
熱の伝わり方には、「対流」「伝熱」「放射熱」の3通りあります。
「対流」は、水温が上昇すると、その温かさが芋に移動すること。
「伝熱」は、熱が芋に伝わっていくこと。
「放射熱」は、太陽が地球を温めるように、電磁波が直に芋に届き温度を上げること。
「放射熱」で伝わる電磁波とは「赤外線」のことで、目に見えない光です。
電子レンジのマイクロ波も同じ電磁波で、どちらも振動させて熱を伝えていきます。
しかし、マイクロ波によって加熱されたサツマイモは、パサパサとしてあまり甘さを感じません。
マイクロ波の場合、激しく食品の分子を振動さるため、一部に変性が起きてしまいます。
遠赤外線も振動させて熱を伝えますが、サツマイモの1ミリの深さで吸収されて熱に変わるため、芋の内部には伝導によって熱が伝わります。
石焼き芋が美味しい理由は、芋の表面から熱伝導でゆっくり加熱されかなんですね。
デンプンが糖に変わりやすくなることで、美味しサツマイモに変化していきます。
グリルで調理したサツマイモが美味しかったのは、遠赤外線によってゆっくり熱が伝わったからでしょう。
情報:石窯工房パードレ―「赤外線」
アミラーゼ活性化温度
でん粉を糖に変えるアミラーゼの死活温度は、70℃前後と最初にお話しましたが、ではアミラーゼが活性化する温度は何度なのでしょうか?
麦のアミラーゼ
麦芽由来のα-アミラーゼ・β-アミラーゼは、約73℃・約63℃で最も活性化しているようです。
情報:農畜産業振興機構「でん粉」
唾液のアミラーゼ
人の唾液にもアミラーゼが含まれているのですが、唾液のアミラーゼでは30~40℃で活性化しているようです。
情報:埼玉県立熊谷高等学校「唾液」
サツマイモのアミラーゼ
サツマイモに含まれるアミラーゼは、麦に含まれるβアミラーゼ・αアミラーゼが含まれています。
麦由来では、約73℃・約63℃、唾液の場合は30~40℃で、アミラーゼが活性化しています。
サツマイモ由来のアミラーゼも麦と完全に同じであるならば、63℃・73℃でサツマイモの温度を維持できれば、甘みの強いサツマイモにすることができるはずです。
【レシピ】これが最強!?
サツマイモの色々な調理方法を紹介しましたが、一番簡単にサツマイモを甘くするためには、先に芋を調理して炊飯器で保温するのが良いかもしれません。
一番短時間で調理できるのが、土鍋にサツマイモを入れ約10分加熱。
その後、炊飯器にサツマイモをいれて、60~70℃の温度になるように少しフタを開けて保温。
今度サツマイモを調理する時に試してみます!
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